演劇祭
令和3年度 演劇祭(第35回茨城県高等学校演劇祭)

 11月20日(土)~21日(日)の2日間、取手市民会館において第35回茨城県高等学校演劇祭が開催され、地区大会を通過した10校の演劇部員による舞台が披露された。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、以前のように稽古ができない状況の中、地区大会の日程変更も重なった。県大会までの期間も短く、部員、先生方の苦労も多かったに違いない。
そんな中でも本番のために各校で取り組んだ成果が舞台上で発揮され、観客にワクワクや感動を届けた。
 それぞれの作品に工夫が感じられ、創作脚本は時代をふまえたアイディアと感性が光る。
部員数の少ない学校では、役者が演技の合間にも舞台転換のために動き続ける姿も印象的だった。役者の演技はもちろんのこと、さまざまな演出や装置などすべてが合わさって、1つの舞台が作られているのだということを改めて感じさせられた。
 息を呑む発表の瞬間---優秀賞に選ばれたのは、水戸第一高等学校・清真学園高等学校・日立第一高等学校の3校。関東大会に駒を進めた水戸第一高等学校と日立第一高等学校の校名が読み上げられると、会場にはひときわ大きな歓声が上がった。清真学園高等学校はサマーフェスティバルへの参加が予定されている。加えて特別賞として、舞台美術賞に牛久栄進高等学校、創作脚本賞に茗溪学園高等学校がそれぞれ選ばれた。
 演劇は、人々がさらなる幸せを祈る宗教的な祭祀として発展してきた歴史があるといわれている。コロナ禍の中でも、観客に明日への希望や幸せを与える舞台が披露された今回の演劇祭。まさに演劇「祭」と呼ぶにふさわしい2日間となった。

【優秀賞】
・水戸第一高等学校 「なないろひめ」 作/小田麻祐子
・日立第一高等学校 「どうして茨城は魅力度ランキング最下位なのか?」 作/高野心暖と演劇部
・清真学園高等学校 「なすの庭に、夏。」 作/鈴江俊郎

【舞台美術賞】
・牛久栄進高等学校 「シネマで会いましょう」 作/越中靖子・井坂純子 with 牛久栄進演劇部

【創作脚本賞】
・茗溪学園高等学校 「裏生徒会・・・?」 作/天貝こずえ・藤井花音